工場などの事業所から排出される排水について排水基準値が定められています。
公共用水域に排出する場合は水質汚濁防止法、下水道に排出する場合は下水道法の適用を受けます。
1.水質汚濁防止法に係る排水基準
公共用水域の水質汚濁を防止するため、水質汚濁防止法(昭和45年12月25日、法律第138号)に基づき、特定施設を有する工場・事業所の排出水に対して、全国一律の排水基準値が定められています。
排水基準には、1.有害物質に係る排水基準と2.生活環境項目に係る排水基準があります。
また、これとは別に各地方自治体が条例により上乗せ排水基準を定めている場合もあります。
■1.有害物質に係る排水基準
| 項目名 | 基準値 |
|---|---|
| カドミウム及びその化合物 | 0.1mg/L以下 |
| シアン化合物 | 1mg/L以下 |
| 有機燐化合物(パラチオン,メチルパラチオン,メチルジメトン及びEPNに限る) | 1mg/L以下 |
| 鉛及びその化合物 | 0.1mg/L以下 |
| 六価クロム化合物 | 0.5mg/L以下 |
| ひ素及びその化合物 | 0.1mg/L以下 |
| 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 | 0.005mg/以下 |
| アルキル水銀化合物 | 検出されないこと |
| PCB | 0.003mg/以下 |
| トリクロロエチレン | 0.3mg/L以下 |
| テトラクロロエチレン | 0.1mg/L以下 |
| ジクロロメタン | 0.2mg/L以下 |
| 四塩化炭素 | 0.02mg/L以下 |
| 1,2-ジクロロエタン | 0.04mg/L以下 |
| 1,1-ジクロロエチレン | 1mg/L以下 |
| シス-1,2-ジクロロエチレン | 0.4mg/L以下 |
| 1,1,1-トリクロロエタン | 3mg/L以下 |
| 1,1,2-トリクロロエタン | 0.06mg/L以下 |
| 1,3-ジクロロプロペン | 0.02mg/L以下 |
| チウラム | 0.06mg/L以下 |
| シマジン | 0.03mg/L以下 |
| チオベンカルブ | 0.2mg/L以下 |
| ベンゼン | 0.1mg/L以下 |
| セレン及びその化合物 | 0.1mg/L以下 |
| ほう素及びその化合物 | 10mg/L以下 |
| ふっ素及びその化合物 | 8mg/L以下 |
| アンモニア,アンモニア化合物,亜硝酸化合物及び硝酸化合物 | ※ 100mg/L以下 |
1・「検出されないこと。」とは,環境大臣が定める方法に基づき排出水の汚染状態を検定した場合において,その結果が当該検定方法の定量限界を下回ることをいう。
2・ひ素及びその化合物についての排水基準は,水質汚濁防止法施行令及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和49年政令第363号)の施行の際現にゆう出している温泉(温泉法(昭和23年法律第125号)第2条第1項に規定するものをいう。以下同じ。)を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については,当分の間適用しない。
3・ほう素及びその化合物とふっ素及びその化合物については,海域以外の公共用水 域に排出される場合に適用される排水基準値を掲載
4・アンモニア性窒素に0.4を乗じたものと亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素との合計量に 基準が適用される。
■2.生活環境項目に係る排水基準
| 項目名 | 基準値 |
|---|---|
| 水素イオン濃度(pH) | 5.8〜8.6(海域外) 5.0〜9.0(海域) |
| 生物化学的酸素要求量(BOD) | 160mg/L以下 (日間平均120mg/L) |
| 化学的酸素要求量(COD) | 160mg/L以下 (日間平均120mg/L) |
| 浮遊物質量(SS) | 200mg/L以下 (日間平均150mg/L) |
| ノルマルヘキサン抽出物質含有量 (鉱油類含有量) |
5mg/L以下 |
| ノルマルヘキサン抽出物質含有量 (動植物油脂類含有量) |
30mg/L以下 |
| フェノール類含有量 | 5mg/L以下 |
| 銅含有量 | 3mg/L以下 |
| 亜鉛含有量 | 2mg/L以下 |
| 溶解性鉄含有量 | 10mg/L以下 |
| 溶解性マンガン含有量 | 10mg/L以下 |
| クロム含有量 | 2mg/L以下 |
| 大腸菌群数 | 日平均3,000個/cm3以下 |
| 窒素含有量 | 120mg/L以下 (日間平均60mg/L) |
| 燐含有量 | 16mg/L以下 (日間平均8mg/L) |
1・「日間平均」による許容限度は,1日の排出水の平均的な汚染状態について定めたものである。
2・この表に掲げる排水基準は,1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上である工場又は事業場に係る排出水について適用する。
3・水素イオン濃度及び溶解性鉄含有量についての排水基準は,硫黄鉱業(硫黄と共存する硫化鉄鉱を屈採する鉱業を含む。)に属する工場または事業場に係る排出水については適用しない。
4・水素イオン濃度,銅含有量,亜鉛含有量,溶解性鉄含有量,溶解性マンガン含有量,クロム含有量及び弗素含有量についての排水基準は,水質汚濁防止法施行令及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行の際現に湧出している温泉を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については,当分の間適用しない。
5・生物化学的酸素要求量についての排水基準は,海域及び湖沼以外の公共用水域に排出される排出水に限って適用し,化学的酸素要求量についての排水基準は,海域及び湖沼に排出される排出水に限って適用する。
6・窒素含有量についての排水基準は,窒素が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼,海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある海域(湖沼であって,水の塩素イオン含有量が1リットルにつき9,000ミリグラムを超えるものを含む。以下同じ。)として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限って適用する。
7・燐含有量についての排水基準は,燐が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼,海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある海域として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限って適用する。
採水風景
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